IPG Automotive、ハードウェアポートフォリオを新製品ライン「Xpack」として統合

ハイパフォーマンスHILテストの新たな基準となるXpack RTSおよびEnhanced RTPCを発表

2025年10月21日、ドイツ・カールスルーエ - IPG Automotiveは、同社のハードウェアポートフォリオ全体を統合した新製品ライン「Xpack」を発売しました。これにより、旧Xpack4を含む既存のソリューションや今後の開発は、すべて新しいXpack製品ラインのもとに統合されます。今回の目的は、幅広いHIL(Hardware-in-the-Loop)アプリケーションに対して、明確な指針、シンプルな統合性、将来性のある基盤をお客様に提供することです。

Xpackは、さまざまな高性能ハードウェアモジュールとコンポーネントの共通基盤として機能します。この製品ラインは、実績ある品質と革新的な技術を融合し、HILの現場において効率的かつ高速なテストと、複雑な車両システムでの正確な検証を可能にします。

IPG Automotiveは、新たなラインナップの第一弾として、Xpack Real-time System(Xpack RTS)を発売します。このモジュール式リアルタイムシミュレーションプラットフォームは、すべての主要な開発領域にわたるHILアプリケーションに最適です。柔軟なアーキテクチャにより、多数のCPUコアと、CompactPCI Serialをベースに新たに開発されたバックプレーンを組み合わせています。CarMakerとの統合により、複雑な車両システムの効率的なテストが可能となります。

さらにXpack製品ラインを補完する形で、IPG Automotiveは革新的なプラットフォームであるEnhanced Real-time PC(Enhanced RTPC)を発表します。最新のサーバーテクノロジを基盤とし、12個のCPUコアと効率的な並列処理により、複雑なモデル計算でも優れたパフォーマンスを発揮します。Enhanced RTPCはアダプタブリッジを介してXpack RTSに直接接続でき、最大限のコンピューティング能力と正確なIOインターフェースを組み合わせることが可能です。このシステムは高いデータ帯域幅、PCIeベースのモジュールのサポート、車載イーサネットなど一般的に使用される通信規格との互換性、さらにMACsecなどの統合セキュリティ機能も備えており、ソフトウェア定義車両(SDV)の開発に向けて将来性を確保しています。

IPG AutomotiveのハードウェアプロダクトマネージャであるFlorian Weindelは、「Xpackにより、既存のハードウェアソリューションと新しいハードウェアソリューションの両方をシームレスに統合する高速プラットフォームをお客様に提供します。Xpack RTSの改良とEnhanced RTPCの導入により、正確なIOインターフェースの利点と高い計算能力を組み合わせ、効率的で信頼性の高いHILテストを可能にします」と述べています。

Xpack RTSやEnhanced RTPCに加え、Xpack製品ラインには、さまざまなセンサ信号を高速に演算するSensCompute、電気的故障をシミュレートするFail Safe Tester、専用のHILラックなど、IPG Automotiveの実績あるハードウェアソリューションも含まれています。

Xpackは、個々の要件に合わせて柔軟に適応できるモジュール式かつスケーラブルな製品ラインであり、自動車開発のあらゆる主要分野におけるテストとシミュレーションのための強力な基盤を提供します。

製品の詳細: Hardware | IPG Automotive

Xpack製品ラインのHILシステム:モジュール式プラットフォームXpackは、強力なハードウェアと正確なリアルタイムシミュレーションを組み合わせて、効率的で信頼性の高いHILテストを実現します。